2011/03/07

映画『溶けてしまった氷の国は...』上映+トーク+シンポジウム に行って来ました。

外大のHPで見つけ、「よし。せっかくだし(?)行ってみるか。日曜だし(?)。」というノリで行ってみたら・・・ 
とても良かった!!!!ではないですか。まぁ「良かった」「おもしろかった」と言って良いのかどうかはわかりませんが・・・。というのも、 

内容は2008年に「国家破綻」してしまい「テロ国家」とまで指定されてしまったアイスランドを扱ったもの。 
長年、地道にこつこつ稼いできた「ordinary people」は世界金融危機を発端に一夜にして全ての預金を失ってしまう。外資ローンも突如2倍に膨れ上がった。ストーリーは、この作品の監督であるGunnar Sigurdsson氏がローン額が一気に跳ね上がってしまったため返済できなくなった車を返品しにいくという場面から始まる。 

どうしてアイスランドはこんな風になってしまったのか。 
とにかく聞ける人から聞けるだけ話を聞いてみましょ~!!! 

というわけで色々な人にインタビューしていく。そして・・・ 

お金はどこに消えたんだ?お金の動きを追え~!!! 

というわけで世界(主にヨーロッパ、アメリカだったけど)を回って専門家や金融界関係者に(ほぼ)突撃インタビュー(的)。でも結局どこにもcashがない。人々がこつこつ貯めてきたお金はどこへ行った???お金の流れって複雑、となんとな~くは思っていたけど本当にわからん。それにぼーっと話聞いてるとどのintervieweeの話もそれなりにごもっともに聞こえてくる。 

上映後のトーク、シンポジウムには参加しなかったので詳しい話はわからないけれど、上映中、上映直後の質疑応答タイムで監督が言ったこと。 
事態が起こったときに政府は預金者のお金を100%補償すると言った。そして意図人はそれに対してほっとしてしまったが、これは大きな間違いだった。これはつまり結果的には大金持ちを守ることになってしまった。なぜなら預金の約97%は企業や投資家のお金で、一般の人々の預金はたったの3%程度にすぎないから。なのに100%補償ということは、国家のお金で金持ちを救うってことですよね? 

あ~知れば知るほど腹が立つ実情。そんな作品。なんとなく昨晩見た映画Babelを思い出していた。 

何その理不尽さ!!!!結局お前らが助かるんか~い!!!犠牲になった者の愚かさに苛々する。でもそれって誰しもが犯しうる些細な過ち。過ちというより(結果的に、悪い結果を導いてしまった)判断。アイスランド国民は経済が潤っていて自分たちに支障がなかった頃はどんなに専門家が警鐘を鳴らしていても知らんふりだった。にもかかわらず、ひとたび全ての蓄えが消えてしまったことを知ると国家と銀行への信頼は崩れ、やつらは犯罪者だとまで非難する。手のひらをころっと返したが如く。怖いな~。でも自分だって生活がどんどん豊かになっていき、利潤が目に見えて膨らんでいる最中、「危ないよ、こんなの長くは続かないよ。いつか破滅する。」と言われて「あ、そうなんですか。はい、じゃぁ気をつけます。」と素直に言えただろうか。 
アイルランドの経済は怪しい・・・そんな声も聞こえますが、全くそんなことはありません。まだまだ成長し続けますよ~、というニュース。そんなニュースが毎日流れる中で金融危機に真剣に備えていた一般市民はどれくらいいたんでしょう。なんかふと、第二次世界大戦終盤に各戦地で不利な状況に陥っているにもかかわらず勝利を信じていた「日本国民」たちについて考えてしまった。情報の乏しさって怖い。 

さてはて、何について書いていたかよくわからなくなりましたが、P.S. 
引っ越しました。やっと「わが家」みたいなところに住むようになりました。反同棲者であるでっち氏もうちにやって来たのでようやくこれで引っ越し完了てとこでしょうか。

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